【対象】
令和6年度版「新編 新しい書写」
令和6年度「新編 新しい書写」では、平仮名「な」の結びの形を横長結びで示しています。(以前は「な」の結びの形を三角結びで示していましたが、平成23年度用「新しい書写」から横長結びに改めました。)
字源から考えると、平仮名の「な」は漢字の「奈」から派生したので、三角結びが適していると考えられます。字源をもとに考えると、「ほ・ま・ね」についても、同様に結びの形は三角結びで示すことが適切となります。
「新編 新しい書写」編集委員会では、文字習得時の児童の発達段階を考慮し、文字として間違いや矛盾を起こさない限りにおいては、似ている部分は同じ形で示し、児童が文字を類型的に整理して捉えられることを重視しました。つまり、字源から三角結びが妥当と思われる「ほ」などの平仮名も、「は」など形の似ている文字がある場合は、「ほ」と「は」を同じ横長結びの形で学習させることをより重視したのです。そこで、「な」についても、形の似ている「ほ・ま」などと結びの形を統一し、横長の結びで示すこととしました。
また、中学校「新編 新しい書写」では、さまざまな字形を捉えられる生徒の発達段階や、行書に調和する仮名の学習においては、漢字の字源と関連付けて扱うほうが分かりやすいという考え方から、「な・ほ・ま・ね」の結びは三角結びで示しています。