なぜ地図は北を上にするのですか。
【対象】
令和6年度版「新編 新しい地図帳」
令和2年度版「新編 新しい地図帳」

 地図は北が上でなければならないということはなく、例えば古地図には北が上ではないものが多くあります。南半球のオーストラリアでは南を上にした地図が存在します。しかし一般的に、各国政府機関が発行する地図の大部分が、上を北にしていることは確かです。
 なぜ北を上にすることが一般化したのか。一つの説としては、昔ヨーロッパ周辺の人々は何もない場所では北極星を目標物にしたことから、北を上にする地図を作り、さらに、方位磁針が普及すると、特に航海の際には羅針盤と地図との対比のため、より北を上にする必要が大きくなったということがあります。
 日本では明治時代、欧米からの技術を導入して、北が上の地形図を作りました。その地形図が日本の地図の基本となっているため、地形図通りに北を上にすることが慣例化したと思われます。
 地図は、特に断りのないかぎり、ふつうは北を上にして描かれます。ところが、北を上にしたのではうまく描けない場合もあり、そのようなときには、必ず方位記号を入れて、東西南北の方位がわかるようにしています。
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