教科書では、「ひとり」という語の表記として、算用数字の「1人」が使われています。「ひとり」という読み方は、漢数字で「一人」と表記した場合にのみ認められているものなので、「1人」と書くのは間違いではないでしょうか。
【対象】
令和6年度版「新編 新しい算数」

 「新しい算数」では、算数の学習において数に着目させるという意図から、数字は原則として算用数字を用いて表記しています。また、助数詞については、発達段階に配慮しながら慎重に用いるようにしています。
 「人」という助数詞は、低学年では最も身近な日常場面で用いられ、「ひとり分はいくつ」「ひとりに何個ずつ分ける」などという算数の学習内容にも関わることが大変多く、紙面上では必要不可欠な語です。
 「人」という助数詞を使う場合に、「ひとり」「ふたり」を、漢数字を用いて「一人」「二人」と正しく表記すると、3以上の数値(「3人」「4人」など)と表記の不統一が生じることになります。また、「ひとり」「ふたり」と平仮名で表記すると、数に着目しにくくなり、算数の学習に支障が生じる恐れがあります。
 これらのことを踏まえまして、数に着目させるという算数科指導のねらいに基づき、また、表記の統一を図るために、算用数字を用いた「1人」「2人」という表記を採用しています。
 「1人」「2人」を「ひとり」「ふたり」と読むことは、正しくは認められていませんが、慣用的に広く用いられ通用している表現と認識しています。また、「1人」「2人」という表記に対して他の読み方をあてることもできませんので、「ひとり」「ふたり」と読むこととする、というのが私どもの考えです。
FAQID:k-02-00034-0

お困りごとは解決しましたか?