【対象】
令和6年度版「新編 新しい算数」
学習指導要領では、これまでも「新しい算数」が大切にしてきた「深い学び」や、主体的に学習に取り組む態度の育成がますます重視されています。これらのことを踏まえると、1つの数の読み方、書き方について知ったならば、その数について合成・分解という視点でより深く理解するという学習がたいへん重要であると考えます。
例えば、5の読み方、書き方について学習したら、さらに5を合成・分解の視点からより深く理解できるようにしています(1年①p.12~13)。そして、次に6以降の数を学習する際には、その数の読み方、書き方を知るとともに、5の学習と同じように合成・分解の視点から数についてより深く調べる、また、調べてみたいといった深く学ぼうとする態度を育成することも大切です。
以上のことから、
・ある数の読み方、書き方を学習したら、合成・分解の視点からその数をとらえ、より深く学ぶことができるようにする。また、より深く学ぼうとする態度を養う(1年①p.12~29)。
・その上で、順序数まで学習した後、関数の考えの素地を織り交ぜつつ、あらためて数を合成・分解の視点からとらえる(1年①p.38~40)。
という段階的かつ重層的な学習段階を設定することとし、数に対する感覚を育てるとともに、加減計算の素地を培うことを意図しています。また、より深く学ぼうとする態度を育成することもめざしています。
すなわち、数の合成・分解の取り扱いについては、従来のような「いくつといくつ」という単元の設定こそしていませんが、いっそう充実させています。