【対象】
令和6年度版「新編 新しい算数」
1年の100までの数表(1年②99ページ)で「0」から始めている理由は大きく分けて2つあります。
まず、十進位取り記数法の理解の定着をねらっていることが挙げられます。第14単元「おおきいかず」以前の単元では、数えることを中心に扱ってきましたが、この単元では、初めて位取りの考えを導入します。目標として「十進位取り記数法のよさに気づくこと」を掲げており、「一のくらい」「十のくらい」という用語を学習します。「0」から始まる数表では、「20、21、22、・・・、29」と十の位の数字が同じ数が横一列に10個並んでおり、例えば20台の数が10集まると次は十の位の数が1増えた30台の数になる、ということが見やすくなっています。すなわち、「9と10の間、19と20の間、29と30の間、・・・」でそれぞれ改行することで、十の位が同じ数である10個の数のまとまりを意識させることをねらいとしています。
また、数表を数直線と関連づけて扱うことも意図しています。教科書でも数直線を示していますが、数直線では最初の目盛り(基点)は「0」になっています。数表でも「0」を示すことで、数直線と対応させやすくなると考えます。数表を数直線と関連づけて扱うことで、数表で示した100までの数を集合数としてだけでなく、順序数としてもとらえられるようにするというねらいがあります。