【対象】
令和6年度版「新編 新しい算数」
平成23年度用教科書から「リットル」の表記を「?」から「L」に、「デシリットル」を「dL」にするなど、単位記号の表記を変更しました。これらの表記の変更は、「単位記号の表記は、国際単位系に定められている表記基準にあわせる」という文部科学省からの検定意見によるものです。この変更は、算数科だけでなく、社会、理科、家庭科など全教科が対象となりました。
国際単位系では、「単位記号は立体で表記する」と定められています。弊社の教科書では平成17年度用まで、「斜体」(斜めに傾いている書体)で表していましたが、平成23年度用から新たに立体の書体を検討、開発し、すべての単位記号の表記を「立体」(直立している書体)に変更しました。
「リットル」につきましては、

のように、これまでの筆記体を直立させたような字形の書体も許容の範囲内ではあるものの、国際単位系の表記として正式に使用された例はないようです。従いまして、小文字の「l」か大文字の「L」で表記することとなりますが、小文字の「l(エル)」は数字の「1(いち)」と間違えやすいことから、大文字の「L」の使用が国際単位系で推奨されています(※)。このようなことを踏まえまして、「リットル」は大文字の「L」で表記することとし、これらの表記が文部科学省の検定で認められました。
なお、「g」(グラム)や「a」(アール)は、一般的な立体の字形は小学生では書きにくいこと、「t」(トンの立体の字形は他の文字と混同する恐れがあることなどの理由から、それぞれ筆記体の字体を直立させたような字形の書体にしました。
※参考
・独立行政法人 産業技術総合研究所 計量標準総合センターのホームページ
「国際単位系(SI)は世界共通のルールです」パンフレット