生活科教科書の下巻で、利用する公共物・公共施設の例示として、図書館を取り上げているのはなぜですか?
【対象】
令和6年度版「新編 あたらしい せいかつ」

 令和6年度版「新編 新しい 生活 下」では、公共施設に行き、利用したり調べたりする活動をする公共単元を設けています。現在の学習指導要領では、内容(4)が「公共物や公共施設を利用する活動を通して、それらのよさを感じたり働きを捉えたりすることができ、身の回りにはみんなで使うものがあることやそれらを支えている人々がいることなどが分かるとともに、それらを大切にし、安全に気を付けて正しく利用しようとする。」となっており、「利用する活動を通して」という文言が明示されています。まち探検で公民館などの公共施設に行く活動では、学習指導要領の内容(4)で示されている学習活動(公共施設を利用する活動を通して)ということを全員が実現することはできないと考え、公共単元を設けることとしました。
 内容(4)公共単元を設けるにあたり、学習指導要領解説<生活編>p.36の例示(公園、児童館、集会所、公民館、図書館、博物館、美術館、駅、バスターミナル)の中からどの公共施設を掲載することが一番望ましいか、内容(4)のねらいに迫れるかを編集委員会で検討し、図書館をメインの公共施設として取り上げることとしました。おもな理由は以下の通りです。

・2年生の児童が「利用する」ことができる施設であること。
図書館では、本を借りることがおもな利用方法であり、2年生の児童が主体的に活動する施設として適していると考えたため。
・本を借りるという活動を通して、本やそこで働く図書館司書の方や読み聞かせのボランティアの方、検索機や視聴コーナーなどのよさを感じたり、働きを捉えたりすることができるため。
・学校図書館と地域の図書館の違いを、体験を通して比べることができ、「身の回りにはみんなで使うものがあること」に、より気付きやすい施設であるため。
・図書館を支える人、利用者など、多様な人々に出会い、関わることができる施設であるため。
・児童館や公民館などに比べ、児童以外の利用者が多く、また静かな環境が求められ、利用するためのルールやマナーに気付きやすい施設であるため。

 ただし、すべての学校の校区内に図書館があるとは限らないため、学校の状況に合わせて、図書館の活動の流れを参考にしながら単元を構成してください。
FAQID:k-02-00074-0

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