一般的に東海地方に含まれる三重県は、なぜ7地方区分だと近畿地方に含まれるのでしょうか。
【対象】
令和3年度版「新しい社会 地理」
令和7年度版「新編 新しい社会 地理」

 古代の行政区分では、現在の近畿地方の大部分は畿内に属しており、現在の三重県は、東海道と南海道に属していました。当時、日本各地は日本の中心だった畿内からの遠近によって、近国・中国・遠国と分けて呼ばれており、東海道と南海道に属する現在の三重県は、近国に含まれていました。
 近畿地方という呼称が使われるようになったのは、明治時代以降になります。畿内と近国の一部が該当する地方として近畿地方と名づけられ、近国であった三重県も近畿地方として扱われるようになり、教科書では、1903(明治36)年に発行された教科書以降、三重県を近畿地方として扱っています。
 7地方区分は、法律などによって定められているものではありませんが、このような歴史的な背景もあり、現在では辞書や百科事典でも、三重県は近畿地方に分類されている場合が多くなっています。
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