教科書p.65の接着剤の種類の部分に、酢酸ビニル樹脂系エマルション形と記述されていますが、以前は、「エマルション」の部分が「エマルジョン」と記述されていました。なぜ変更になったのですか。
【対象】
令和3年度版「新しい技術・家庭 技術分野」
 
 JIS規格では現在、「エマルジョン」と「エマルション」が混在しております。
[JIS A 5549(造作用接着剤)]では、「酢酸ビニル樹脂系エマルション形」と表記されております(そのほか[JIS A 5536、A 5538、A 5547]など)。教科書では、以前は「酢酸ビニル樹脂系エマルジョン形」という表記をしておりましたが、改訂の際にJISを確認したところ、その表記の「エマルジョン」の部分が「エマルション」に変更されていましたので、JISに沿って掲載させていただきました。

 これらにつきまして、接着剤を製造しているメーカーに問い合わせますと、どちらの表記も間違いではなく、業界でも混在して商品名などに使用しているということでした。「emulsion」の英語の読み方でどちらの表記にするか違いがあるようです。ただし、「エマルション」の方が「樹脂が水中に分散したものの分類」を指す正式名称であるという見解を持つメーカーもありました。(JISでは、「エマルション」を「互いに溶解しない二液体の一方が微粒子となって他方の液体に分散した系」と定義されております。[JIS K 3211])

 一方、[JIS K 6804]では「酢酸ビニル樹脂エマルジョン木材接着剤」と記述されており、「エマルジョン」と表記されている例もありますので、今後、業界の情勢なども参考にしながら、表記を検討してまいります。
FAQID:k-04-00102-0

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