会話文末の送り仮名の「ト」(いわゆる、引用の「ト」)を、読まないはずの置き字「矣」や「也」に付けているのはなぜですか。
【対象】
言文701 新編言語文化
言文702 精選言語文化
古探701 新編古典探究
古探703 精選古典探究 漢文編
 
 弊社教科書の編集委員会では、置き字の持つ意味や、置き字の存在意義を重要視しています。置き字は、日本語として訓読する際には読まず、書き下し文でも表記されませんが、本来、中国語では発音するものであり、そこで使われる意義を持つものです。
 例えば「矣」の字は「断定・決定」や「完了」などの意味を持っており、その字が使われる文脈に応じてその語気を汲み取ることで、より正確に本文の内容を捉えることができます。
 置き字を無視することなく、置き字の果たす役割に目を向けることができるよう、置き字が会話文の末に来る場合はそこに送り仮名を添えております。
 これらのことは、「精選言語文化(言文702)」のコラム「漢文の窓2」や、それに対応する指導書に詳しい解説がございます。ご一読いただけますと幸いです。
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